集古十種の資料案内
江戸の図録をひらき、古い「もの」の姿へ。
刀や鐘、書画や器物。昔の品々を、図と言葉で一冊に集めたら。松平定信が編んだ『集古十種』を入口に、江戸の人が古いものをどう見て記録したかをたどります。
『集古十種』は、社寺などに伝わる古器物や書画を調べ、図を添えて分類した書物です。国立公文書館の解説は、松平定信の編集と谷文晁らの協力を紹介しています。描かれた品が古代・中世のものでも、この本で出会うのは江戸時代に記録された姿です。
年代は、1800年の序文と、1801年の印行を分けて示しました。後者は文化庁「集古十種板木」の解説によります。目録にある年が、序文・印刷・書写のどれを指すかも読みどころです。
国書データベースで今回確認したのは『集古十種稿』。京都大学の公開本は「牧渓玉澗八景」を内容とする1冊です。草稿と刊本、全体と一部分を区別して開いてみてください。
まず図のそばにある品名、所蔵先、寸法に目を向けてみましょう。今日の文化財目録と比べるときは、同じ品を指すかの確認が必要です。資料集に挙がった個別の刀剣や鐘は、掲載箇所と現物の対応を未確認のため、この案内では断定していません。