雲亭日本古典図書室収録作品の一覧

那谷寺

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おくのほそ道 / 松尾芭蕉 / 第46節 / 全56節

山中へ向かい、白山を背後に見ながら歩くと、左手の山際に観音堂がある。

本文 現代語訳

山中に行ほど白根かだけあとに見なして步む左の山ぎはに觀音堂あり花山法皇三十三所の順禮とげさせ給ひて後大慈大悲の像を安置し給ひて那谷と名付給ふと也那知谷組の二字をわかち侍しとぞ奇石さま〴〵に古松うへならべて萱ふぎの小堂岩の上につくりかけて殊勝の土地なり
山中へ向かい、白山を背後に見ながら歩くと、左手の山際に観音堂がある。花山法皇が三十三所の巡礼を終えたあと、慈悲深い観音の像を安置して那谷と名付けたという。那智と谷汲から一字ずつ取った名だそうだ。さまざまな奇岩の上に古い松が並び、萱ぶきの小堂が岩の上に建ち、見事な土地である。
石山の石より白し秋の風
石山寺の石よりも、ここではいっそう白く感じられる、秋の風。
原文 / 転記元の異文注を整理

山中に行ほど(一本ほどにトアリ)白根かだけあとに見なして步む左の山ぎはに觀音堂あり花山法皇三十三所の順禮とげさせ給ひて後大慈大悲の像を安置し給ひて那谷と名付給ふと也(一本かやトアリ)那知谷組の二字をわかち侍しとぞ奇石さま〴〵に古松うへならべて萱ふぎの小堂岩の上につくりかけて殊勝の土地なり

石山の石より白し秋の風

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