雲亭日本古典図書室収録作品の一覧

山中温泉

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おくのほそ道 / 松尾芭蕉 / 第47節 / 全56節

温泉に入った。

本文 現代語訳

溫泉に浴す其功有馬に次と云
温泉に入った。その効能は有馬に次ぐという。
山中や菊はたおらぬ湯の匂
山中の湯の香りよ。長寿の菊を摘まなくてもよいと思わせる。
あるじとするものは久米之助とていまだ小童也彼がいふ俳諧を好て洛の貞室若かりしむかし爰に來し頃風雅に辱しめられて洛に歸て貞德老人の門人と成て世にしらる功名の後此一村判詞の料をうけずといふ今更むかしがたりとは成ぬ
宿の主人は久米之助といい、まだ少年である。その話によると、この家の先代は俳諧を好み、京都の貞室が若いころここへ来たとき、俳諧で貞室をやりこめたという。貞室は京都へ帰り、貞徳老人の門人になって名を上げた。その後は、この村から俳諧の評を頼まれても礼金を受け取らなかったそうだ。今ではもう昔話になった。
原文 / 転記元の異文注を整理

溫泉に浴す其功有明に次と云

山中や菊はたおらぬ湯の匂

あるじとするものは久米之助とていまだ小童也彼がいふ俳諧を好て洛の貞室若かりしむかし爰に來し頃風雅に辱しめられて洛に歸て貞德老人の門人と成て世にしらる功名の後此一村判詞の料をうけずといふ今更むかしがたりとは成ぬ

注

有明・有馬
転記元は「有明」。杉浦正一郎校註の注を参照し、有馬温泉を指すと読んで訳しました。原文欄も「有馬」とし、転記元は下に保存しています。
菊
菊の露や水に長寿の力があるという故事を踏まえ、湯のすばらしさを詠んでいます。

AI試訳 / 専門家未校閲