雲亭日本古典図書室収録作品の一覧

柚干卵(ゆべしたまご)

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万宝料理秘密箱 卵百珍 / 器土堂主人 / 選録23 / 40品・CODH番号036

江戸の卵料理を、翻刻と現代語訳で読む。

本文 現代語訳

手順 1 冬の柚を 上のぢく付の所を 三分ばかりきり 2 常の柚干のことくに 中の核を蛤貝にてさらへ取 3 しばらく水へ漬おき 柚のあくを いだし 4 さて取上て しばらくかわかし 5 卵の新しきを 右の柚の中へ 6 白砂糖を すこし入レ 7 其上へ たまをわりこみ 是を黄味のみたれぬを わり入レるなり 8 但し右の柚の中に 八分目ほど入レ 又其上へ 黒胡麻を入レ 漬山椒を 六ツ七ツ入レ 9 其上 米の粉を すこし ばらりと ふりかけ 10 蒸籠に入レ よくむすへし 使い方など 遣ひ方は 一、取肴 一、臺ひきもの 一、すいもの 一、平さらもの 一、さしみ 一、菓子わんもの 一、茶わんもの 一、盛こぼし物 一、指身には 冷して 小口切がさねにすべし 尤紅色を中へ入ルも 一段とうつくしきものなり 是はしやうゑんじを 湯にてとき 右の玉の白味に合セわりこみし卵の中へ ながしこむなり 又寒の内に こしらへ 苞に入 干して 翌年四五月時分に 取出し 遣ひ候へは 一段とよろし
手順 1 冬の柚子の上の軸付けの部分を、三分(約1センチ)ほど切る。 2 通常のゆべしのように、中の種をハマグリ貝(スプーンで代用可)でさらい出す。 3 柚子をしばらく水に漬け、灰汁(あく)を抜く。 4 水から柚子を取り出し、しばらく乾かす。 5 柚子の中に、白砂糖を少し入れ、その上から新鮮な生卵を割り入れる。卵は黄身がつぶれないように入れる。 6 卵は、柚子の中8分目程まで入れる。 7 ⑥の上に、黒胡麻を入れ、漬山椒を6・7個振り掛ける。さらにその上から、少量の米粉をバラバラと少し振り掛ける。 8 蒸籠(セイロ)でよく蒸す。 使い方など 使い方は取肴、台引物、吸物、平皿物、刺身、菓子碗物、茶碗物、盛こぼし物、刺身には冷まして小口切りにする。 紅色を入れると一段と美しくなる。これは、生臙脂(しょうえんじ)を湯に溶き、卵の白身に合わせて卵の中に流し込むものである。 また、寒い時期に拵え、苞(わらづとなど)に入れて干し、翌年の4・5月頃に取り出して使えば一段と良い。 クックパッド江戸ご飯のレシピ
原文 / CODHの翻刻

手順 1 冬の柚を 上のぢく付の所を 三分ばかりきり 2 常の柚干のことくに 中の核を蛤貝にてさらへ取 3 しばらく水へ漬おき 柚のあくを いだし 4 さて取上て しばらくかわかし 5 卵の新しきを 右の柚の中へ 6 白砂糖を すこし入レ 7 其上へ たまをわりこみ 是を黄味のみたれぬを わり入レるなり 8 但し右の柚の中に 八分目ほど入レ 又其上へ 黒胡麻を入レ 漬山椒を 六ツ七ツ入レ 9 其上 米の粉を すこし ばらりと ふりかけ 10 蒸籠に入レ よくむすへし 使い方など 遣ひ方は 一、取肴 一、臺ひきもの 一、すいもの 一、平さらもの 一、さしみ 一、菓子わんもの 一、茶わんもの 一、盛こぼし物 一、指身には 冷して 小口切がさねにすべし 尤紅色を中へ入ルも 一段とうつくしきものなり 是はしやうゑんじを 湯にてとき 右の玉の白味に合セわりこみし卵の中へ ながしこむなり 又寒の内に こしらへ 苞に入 干して 翌年四五月時分に 取出し 遣ひ候へは 一段とよろし

CODHの翻刻・現代語訳 / 雲亭での原画像校合は未実施