雲亭日本古典図書室収録作品の一覧

虹霓占

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兎園小説 / 曲亭馬琴ほか 兎園会の会員 / 第四集 第7話 / 乾斎 中井豊民

虹と稲光の見える方角で翌日の雨と風を占う口伝。

本文 現代語訳

虹霓 伊勢踊 琵琶笛 奇疾
虹霓 伊勢踊 琵琶笛 奇疾
虹の立ちて西にあるは、明日必ず雨降り、東に見ゆるは必ず風吹く。切れ切れに光り散るは風起こる。日暮れに東南に見ゆるは天風なり。
虹が立って西にあるときは翌日必ず雨が降り、東に見えるときは必ず風が吹く。切れ切れに光って散るときは風が起こる。日暮れに東南に見えるのは天風である。
稲光の坤の方に見ゆるは天気晴る。乾の方に見ゆるは雨降る。乱開するは雨晴れて風もなし。夏の風は稲光の方より来る。秋の風は光りの方へ向きて吹くなり。
稲光が南西の方に見えるときは天気が晴れる。北西の方に見えるときは雨が降る。あちこちに乱れて光るときは雨が晴れて風もない。夏の風は稲光の方から来る。秋の風は光る方へ向かって吹く。
原文 / 昭和女子大学本の字句を採り、正字体を保持、振り仮名を外す

虹霓 伊勢踊 琵琶笛 奇疾

虹霓ノ立テ西ニ有ルハ、明日必雨降リ、東ニ見ユルハ必風吹ク。切レ〳〵ニ光リ散ルハ風起ル。日暮ニ東南ニ見ユルハ天風ナリ。

稻光ノ坤ノ方ニ見ユルハ天氣ハル。乾ノ方ニ見ユルハ雨降ル。亂開スルハ雨晴テ風モナシ。夏ノ風ハ稻光ノ方ヨリ來ル。秋ノ風ハ光リノ方ヘ向テ吹ナリ。

注

写本の位置
写本は3168の61カット目左ページ。同じページの右側に第6話の末尾があり、見出し「虹霓 伊勢踊 琵琶笛 奇疾」の後にこの話が始まる。第8話「奇病」は62カット目右ページから。
校合
写本の見出しは四つの題を並べ、目録では「虹霓占」「奇病」「伊勢踊」「琵琶笛」の四項に分ける。目録に従って passage を四つに分け、見出しはこの passage の冒頭に置いた。活字本系テキスト(Blog鬼火)は四話を一つの記事にまとめる。
注記
目録の披講者は「虹霓占」が乾齋で、「奇病」「伊勢踊」は仝。乾斎は中井豊民の号。
写本の位置
写本は本文を片仮名交じりの漢文訓読体で書く。原文は写本の片仮名をそのまま保った。
注記
「切レ〳〵ニ」の繰り返し記号は写本のとおり。
注記
坤は南西、乾は北西の方角。天風は高い空を吹く風と解した。

AI試訳 / 専門家未校閲